スタッフブログ

2015年12月18日(金)

なんて呼んだら?

さて、皆さん、これって、なんて呼んでいますか?
 
プチプチ
 
おそらく、ほとんどの人が「プチプチ」と答えるのではないでしょうか。
 
それぐらい世の中に浸透している呼び名ですが、調べると、「プチプチ」というのは、川上産業株式会社の登録商標で、このような製品(気泡緩衝材)にたいして、数社が独自に名称をつけています。
 
おもな登録商標
プチプチ  (川上産業株式会社)
ミナパック® (酒井化学工業株式会社)
キャプロン® (株式会社ジェイエスピー)
 
ちなみに、各社ともそれぞれの英語名称をつけているようです。
PUTIPUTI®
Minapack
CAPLON™
 
もともと、この製品は、アメリカのエアープロダクツ社の技術者2人により、偶然に開発されました。その後、2人はシールド・エア・コーポレーション (http://sealedair.com/)を1960年に設立し、この製品を「Bubble Wrap®」という英語名で商標登録しています。
多少の製品仕様の差はあるとは思いますが、同じような製品に何種類もの英語名称があることになりますね。
 
こりゃ困った。
 
たとえば、こんなトリセツの中にこんな一文があったとしましょう。
日本語:
欠陥のあった製品を保証センターに返却する際には、損傷を防ぐためにプチプチTMを使用して、製品を保護してください。
英語:
When returning a defective product to our warranty center, please protect it by using PUTIPUTI® to avoid any damage.
 
せっかく、英語名まで考えられていますが、日本では入手できても、現地では入手できない場合がほとんどなのです。
かといって、アメリカ国内で広く知れ渡っているBubble Wrap®を使用するというのも問題があります。
 
したがって、このような翻訳の際には、お客さまからの指定がないかぎり、登録名称を使用しないで、できるかぎり一般名称protective wrapを使用することが望まれます。
 
When returning a defective product to our warranty center, please protect it by using protective wrap to avoid any damage.
 
どうしても、Bubble Wrap®を使用したい場合には、
When returning a defective product to our warranty center, please protect it by using Bubble Wrap® or the equivalent to avoid any damage. 
 
“or the equivalent” (または同等品)を追加するのがいいかもしれません。
 
このように、世の中には、結構、日頃から親しんでいるものが一般名称ではなく、実は登録商標だったということがよくあります。
「宅急便」、これは、ヤマト運輸の登録商標なんですね。
ときどき、別の運送会社の人が、「■○さーん、宅急便ですよー」といって届けにくるほど、もはや一般名称と化しています。一般的には、「宅配便」と呼ぶのが正解のようです。
 
宅配便が普及していなかった明治~昭和50年の時代には、家庭に届けられるのは、「郵便小包」または、たんに「小包」と呼ばれていました。
「■○さーん、小包ですよー」といって、届けられたものでした。
 
これとは別に、荷物が駅までしか届かない「鉄道小荷物」というものがあって、駅まで荷物を受取にいったものでした。
当時と比べれば、いまは家に居ながらにして集荷もしてくれるし、何回でも再配達してくれます。どれだけ便利になったことか、感慨ひとしおです。
 
ちょっと、話がそれてしまいましたが、翻訳時の注意として、登録商標なのか一般名称なのかを意識することが大切であることを、「プチプチ」、いや「気泡緩衝材」から再認識させられました。
 
T.K.

カテゴリー:英語ネタ

2015年12月10日(木)

クリアファイルの謎

最近またまた気になることが、それは「クリアファイル」と呼ばれる文房具です。
 
クリアファイルができた当初は、それまで主流であった紙製フォルダーの新たなジャンルとして、世に出たはず。
 
クリアファイル
 
その機能は、書類を挟みこんで保管し、保護の役割を果たす。また、バインダーに綴じるまで一時的に資料を分類・整理する際に使用するものと認識しています。
ですから、いちいちファイルを開かなくても中身が確認できるというメリットを最大限に活かすのが正当だと思うのです。
 
clearfolder02.jpg
 
色がついていて、透明なのはまだしも、
 
クリアファイル
 
最近では、販促グッズやノベルティとして、キャラクターやタレント、広告、キャンペーンなどを印刷したものが多く見られます。
ここまで印刷されると、もはや、まったく「クリア」ではありませんね。「クリアファイル」と呼ばれるからには、透明で中身が何か分からないといけないはずなのに、これ、正直、中が見えません。でも、「クリアファイル」と呼ばれています。
 
クリアファイル
 
 
「クリア(透明な)」の意味は、完全に無視されて、「クリアファイル」という名の別の製品となっています。
もしかしたら、クリアの本当の意味は、「透明な」ではなかったのかと思いたくなるぐらいです?
辞書で“Clear”の他の意味を再確認しましたが、やはり、「透明な」 以外はピッタリ当てはまりません。
「クリアファイル」って和製英語なのかな。
 
こんなんで、世界に通用するわけがないわ。
ということで、この名前の歴史をひも解くと、
元々は、紙製の“Folder” が、プラスチック製の透明なものになったことから “Clear Folder”となった。
日本に定着した“Clear File” は、“Clear File Folder”の後ろの“Folder”が削除されたものとの説が有力です。
PCのフォルダーアイコンのデザインも紙製のフォルダーが元になっていますよね。
 
フォルダーアイコン
 
なんと、あながち、「クリアファイル」が間違っていないことが分かってしまいました。
 
ただ、透明でないものまでクリアと呼ぶかについては、やはり抵抗があります。
日本では、「クリアファイル」という言葉が深く根付いてしまっており、これを覆すのは至難の業です。
 
しかし、英語にするときは、適切な訳語にしたいですね。
その場合、一番のおすすめは、あえて、透明かどうかを言わずにシンプルに“Plastic Folder”です。
どうしても、透明な(クリア)を強調したい場合は、“Clear Plastic Folder”とするのがおすすめのようです。
 
こんなクリアファイルですが、じつは隠されたテクノロジーがあるのをご存じでしょうか?
クリアファイル
 
この切欠きがあることで、ミシン目が剥がれにくくなるんです。これも試行錯誤の結果生み出された技術とのこと。
そう言えば、昔はよく、ミシン目が剥がれて使い物にならなくなったことを思い出しました。
 
クリアファイルの知らない世界については、こちらをご参照してください。
記事の参考にしたサイト
T.K.
 
 

カテゴリー:英語ネタ

2015年12月03日(木)

Another Story about an A-bomb Victim

この記事はK部長が英語で書いたものを、新入社員のCさんが英語を修正したものです(修正反映済み)。
 
There is another story about an A-bomb victim that took place on August 6, 1945. It is a story about a foreign student who studied at Hiroshima University.
 
His name was Nik Yusof and he was from Malaysia.
He lived in a student dormitory in Otemachi 4-chome with nine other students from Southeast Asian countries.
On that day, August 6, he and his colleagues at the dormitory all fell victim to the A-bomb .
Fortunately they somehow survived the nuclear explosion.
 
Nik escaped to the west of Hiroshima. The reason was the location, as the areas to the north and east of the dormitory were destroyed by the disaster.
 
He reached Itsukaichi-cho, like many Japanese survivors. The walking distance from the center of Hiroshima to Itsukaichi-cho is 12 km. Healthy people usually need four hours for this distance, so it is easy to imagine that wounded people need more time.
It was the same for Nik. Finally, Nik reached the Buddhist temple "KOZENJI" and died there.
 
He was buried at the temple together with many other Japanese A-bomb victims.
Several years after (in 1964), the chief priest mourned the death of Nik Yusof who came here alone from a distant country to study. He decided to make an Islamic-style grave for him.
 
a-bombvictim01.png
 
 
Another interesting story is about the family name of the chief priest.
His family name is 「星月」, which literally means "star and moon".
 
a-bombvictim02.png
 
Islamic countries use a star and a crescent moon as symbols on their national flags. They believe that the star symbolizes intelligence and the crescent moon symbolizes development.
 
I think that this coincidence made the chief priest feel a lot of sympathy for Nik who came from an Islamic country.
 
This is only a small part of a story about the A-bomb victims.
There were 450,000 A-bomb victims in total (Hiroshima and Nagasaki), so all of their stories cannot be told.
 
In an ideal world there should be no discrimination based on religion, nationality, race, sex or age.
It is very sad that this ideal cannot become reality in today’s world but we can learn about it from the stories of war victims.
 
<Citation from>
 
T.K.

カテゴリー:日々のつれづれ

2015年12月01日(火)

翻訳者は目が命

最近のCMで取り上げられている数字から考えたこと。
 
CMでも取り上げている平成24年版情報通信白書(総務省)のデータでは
日本人のパソコン・スマートフォンなどの平均的な使用時間は、1日118分」だそうです。
 
がしかし、私達翻訳者はこの数字を見て、正直、そんなことはないと思ってしまいました。
 
おそらく、1日平均8時間、PCのディスプレイを見ているはずです。
 
VDT作業における労働衛生環境管理のためのガイドラインで示された
一連続作業時間が1時間を超えないようにし、次の連続作業までの間に10分~15分の作業休止時間を設け、かつ、一連続作業時間内において1回~2回程度の小休止を設けること」を忠実に守り、1時間毎に10分休止時間を設けたとしても、400分はPCを見ています。
さらに、個人的にスマホ・PCを使用することも考えれば、さらに100分ぐらい増えるのではと考えます。1日500分(8.3時間)ですね。
 
この業界に入って、目が良くなったという話は聞いたことがないので、これは、ほうってはおけない問題ではないかと思います。
 
過去には、ブラウン管テレビから出る電磁波の影響が話題になった時期もありましたが、液晶画面が主流になった今は、それよりもブルーライトの影響の方が重要になってきたようです。
 
ブルーライトの影響
 
また、様々な照明がLED化されたことも目に刺激を与える要因のひとつとして挙げられています。
そう言えば、クルマもLEDライトが主流になってきて、確かに明るいし省エネにも優れていますが、真正面からあの光を受けたときに、すごい眩しさを感じた経験がある方が多いのではないでしょうか。目に刺さる感が半端ないですよね。
 
ブルーライトによる様々な影響があるとされていますが、個人差もあり、どこまでが直接の影響かを見極めるのは難しいと思います。
これだけ、話題になっているからには、なんらかの影響があってもおかしくないはずです。個人的に出来ることから対策を実施していくのが良いのではないでしょうか?
 
例えば
10分の休止は無理でも、3分間から始める
ちょっとだけ机から離れてストレッチする
昼休憩時はPC・スマホを見ない
ちょっと費用がかかりますが
ブルーライトカットメガネをかける
ブルーライトカットフィルムを付ける
ブルーベリーを食べる
などです。
 
かつて、「芸能人は歯が命」(死語)というフレーズがありましたが、やはり「翻訳者は目が命」ですね。歯は上下で32本ありますが、目は2つしかありませんから、大事にしてあげないと。
 
T.K.

カテゴリー:翻訳の仕事