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2017年07月05日(水)

雨が降りよる?降っとる?

こんにちは。新入社員のK.Mです。

今日の広島は雨です。強く降る時間帯もあったので、びしょ濡れになって出勤した方も多かったのではないでしょうか。

ところで、「雨が降っている」と言うとき、皆さんはどのように表現しますか?

標準語だと「フッテイル(フッテル)」ですが、広島を含む西日本では「フリヨル」「フットル」という二つの形を使い分ける方言が多いようです。

では、「ヨル」と「トル」にはどのような違いがあるのでしょうか。

私の感覚では、「雨がフリヨル」と聞くと、「今雨が降っている」という状況、「雨がフットル」と聞くと、「今雨が降っている」と「さっきまで雨が降っていて、今は地面が濡れている」の2つの状況を思い浮かべます。

http://www2.nkansai.ne.jp/users/ytaniguchi/aspect.htm によると、「ヨル」は〈動作の開始・途中・進行〉、「トル」は〈動作の進行・完了・結果〉を表すそうです。なるほど、だから雨がフットル」には「さっきまで雨が降っていた(が、今は雨が降っていない)」という状況も含まれるのですね。

ヨル」や「トル」のことを、言語学の用語で「アスペクト」といいます。

http://www.tomojuku.com/blog/aspect/ によると、アスペクトとは「時間の流れに焦点をあてる」文法形式です。標準語や東日本方言のように「ヨル」と「トル」の区別がない方言もありますし、使う方言によって時間の流れの感覚や概念が違うのかもしれないと考えると、なんだか不思議な気分になります。

フリヨル」「フットル」以外でも、私のような広島弁ネイティブは、日常的に「ヨル」と「トル」を使い分けます。たとえば食事中、皿のソースが袖につきそうなとき、「つきよるで(つきそうになっているよ)」と言います。ここで「ついとるで」と言うと、「もうついてしまっている」ということになります。

http://ci.nii.ac.jp/els/contentscinii_20170705094551.pdf?id=ART0008537767 を見ると、日本各地にさまざまなアスペクト形式があることがわかります。ここで紹介した広島弁の「ヨル」「トル」と、ご自身の方言のアスペクト形式の共通点や相違点を考えてみるのもおもしろそうですね。

 

引用・参考URL一覧

http://www.tomojuku.com/blog/aspect/…アスペクトについて解説されています。

http://www2.nkansai.ne.jp/users/ytaniguchi/aspect.htm…広島弁についてのサイトではないですが、 「ヨル」と「トル」の意味が解説されています。

http://ci.nii.ac.jp/els/contentscinii_20170705094551.pdf?id=ART0008537767…日本各地で「~テイル」形をどのように表現するのか調査された論文です。方言地図も載っています。


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