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2013.02.07

CAx

翻訳の仕事

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タイトルを見て、キレイなお姉さんの話を期待された方、ごめんなさい。

(^^;

 

今回は、普段は気づかないところで、私たちの生活を支えてくれているコンピュータについて

書いてみたいと思います。

 

コンピュータというと、仕事をする上では欠かせない存在になっていることは

容易に想像していただけると思います。

いきなり特殊な例になりますが、弊社のように翻訳を生業とする会社でも、

俗にCATと呼ぶソフトウェアを使って翻訳をするのが主流です。

このCATとは、“Computer-Assisted Translation”の略で、コンピュータが翻訳を支援してくれます。

また、設計図面などを作るCADというソフトがありますが、こちらは“Computer Aided Design”の略で、

コンピュータが設計を支援してくれるのですね。

 

しかし、身の回りでも、こっそり私たちを支援してくれる仕組みがたくさんあります。

一般的な例を出すと、ここ数年で自動車に搭載されたコンピュータは、

私たちが安全に目的地に到着できるよう、いろいろな支援をしてくれます。

車載されたビデオカメラが常に前方の形式を映像分析し、クルマや障害物に衝突しそうになったときに、

自動的にブレーキをかけてくれる仕組みはCMでも有名ですが、自動車メーカーによっては、

走行中に自動車がふらついていると判断すると、居眠り運転ではないかと疑い、

シートベルトを断続的に締め上げたりしますし、運転席に座った人の呼気を自動分析し、

アルコールが検出されると、エンジンがかからない...といった仕組みも実装されているようです。

また、こうした仕組みの中で、ある種「究極」とも言えるのが、現在、複数のメーカーや

Googleのような会社が実験している「自動運転システム」でしょう。

これなどは、さしずめ、“Computer-Assisted Driving”といったところでしょうか。

 

そんな仕組みの一つで、面白いものを見つけたのでご紹介したいと思います。

少し古い記事ですが、昨夏、JR東海が新型の新幹線車両「N700A」を公開しました。

この車両、今までのものとどこが違うかというと、「自動運転」機能

(「定速走行装置」と呼んでいるそうです)が加わったのです。

 

新幹線に乗っていると、あまりの速さに気にならないかもしれませんが、走行する地形に応じて

列車のスピードは当然増減します。このため、運転士さんがアクセルをこまめに操作して、

定刻通りの運行を実現しているそうです。

ただ、走行する地形によっては、どうしても速度やダイヤを維持するのが難しいことも

あるそうなのですが、上述した「定速走行装置」は、走行する区間のカーブや

勾配などのデータがすべてインプットされており、

もっとも効率の良い運転を自動計算して行うということです。

 

なお、駅で停車する際は運転士さんによる作業が必要になるとのことで、コンピュータが暴走すると

列車も暴走...という、洒落にならない事態にはなりそうにないとのことです。

また、この機能を使うのは、自然災害などで発生した運行遅れを取り戻すときのみだそうです。

なぜなら、通常時にこの機能を使うと、速度効率が良すぎて予定よりも

早く着いちゃうからだそうで...。(笑)

 

コンピュータに人間が支配される...という状況はちょっと怖いですが、

あくまでも人間を「支援」してくれる限り、コンピュータというのは

非常に頼もしい存在になりつつありますね。

 

ak

2012.10.10

TCシンポジウム2012京都

翻訳の仕事

10月4日(木)5日(金)に京都で開催されたTCシンポジウム2012に行ってきました。

今回はなんとパネルディスカッションにパネリストとして登壇することになっていたので、やっと終わったーという感じです。なにせこの4か月間、このTCシンポジウムのことが常に頭の片隅にある状態がずっと続いていましたから。

社内研修や翻訳スクールで話すことはあっても、このような大きい舞台に出た経験はありません。社会人になる前に、広島の本通でなんちゃってストリートミュージシャンとして歌ったとき以来です。

 

さて、パネルディスカッションは事前の情報で満席になると聞いて緊張Max。会場に入ると、エクストラチェアーまで全部満席でしたが、わたしの心配をよそにパネルは結構盛り上がり、参加者の方からも概ね好評だと聞きました。

ただ、これは何と言っても一緒に登壇させていただいた方々の力です。みなさん業界で有名な方々なのですが、知識や経験だけでなくオモロイし、色んな意味で勉強になりました。

 

パネルディスカッションの中で、失敗を繰り返さない手段としてチェックリストについて話したのですが、そこで紹介した本がこちらです。

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『アナタはなぜチェックリストを使わないのか』アトゥール ガワンデ著

著者は外科医なのですが、飛行機の操縦から、高層ビルの建設、イタリアンレストランでのクッキングまで、様々な業界でチェックリストが有効に使われているエピソードが紹介されています。また、それらの事例を参考にして、医療最先端の国からアフリカやアジアの途上国まで、世界中の医療機関で統一して使える手術用のチェックリストを作るというドキュメンタリー本です。

 

どの制作会社でもチェックリストは使っていると思いますが、チェックリストは役にたたない、面倒くさい存在になりがちではないでしょうか。

この本を読むと、チェックリストをもっと肯定的に使えるヒントが得られると思います。

この本の中で特に気に入っていることは2つあります。

1つは、「良いチェックリストのポイントとは?」

良いことが色々書いてあるので気になる方は読んで欲しいですが、チェックリストのフォントまで気にした方が良いというのが個人的に気に入って、自社のチェックリストにも活用しました。

そしてもう1つは、コミュニケーションを取るというチェック項目をチェックリストに入れるということです。

今は、同じ仕事をしていても日々のコミュニケーションが取りづらくなっています。ただ、ちょっとした情報共有をするだけで、仕事がうまく進んだり、エラーを防げることは多々有ります。

ほかにも色々書いてあるので、ぜひ読んでみてください。

 

さて、TCシンポジウムの交流会は鴨川沿いの鮒鶴。建物が重要文化財らしく、雰囲気は最高でした。

京都のTCシンポジウムはヨーロッパなど海外からの参加者が多かったのですが、これは嬉しいでしょう。

しかも、舞妓さん登場。

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はじめて生舞妓見ました。

このあと舞妓さんと2ショット写真を撮ってくれたんですが、思いっきり目をつぶっていて、これは失敗です。

2012.06.04

IJET23 Hiroshima行ってきましたー

翻訳の仕事

週末、広島国際会議場で開催された日英・英日翻訳国際会議に行ってきました。

運営委員会のみなさんには本当に失礼なんですが、予想以上の盛り上がり。

いやだって、Tokyoじゃないのに、Hiroshimaなのに、ただでさえ人口が少ない翻訳者がこんなに集まるとは。聞くところによると約200名が参加し、そのうち半分以上は外国の方で、まさに国際会議でした。

ほんと、運営委員会のみなさん、グッジョブです。

基調講演後の1発目に、ワレらが中野の特許翻訳に関するセッションがあったのですが、1時間というかぎられた時間のなか、ひいき目なしで素晴らしいプレゼンだったと思います。

他のセッションも面白かったし、ほんと大満足だったんです。

 

が、

翻訳会社本音トークで翻訳センターの田嶌さんが言われていた「なんだか分からないけどアウェイ感」、自分も感じていました (;´Д`)

自分もいちおう翻訳者だし、フリーランス翻訳者の方々は戦友だと思っていますが。

色んな翻訳者さんと仲良くなりたかったのに、なんか輪の中に入っていけませんでした。

個人であるがゆえの自由さやパワーが感じられて、うらやましかったところもあります。

それより、翻訳センターさんとトランスワードさん、おつかれさまでした。

あのセッションにスピーカーとして参加して、厳しい質問にあいながら本音トークを繰り広げた勇気に乾杯です。

 

あと、同時刻の別セッションにて、わたしが大好きなiPad広島弁で有名なあのお方のセッションがあったのですが、セッションの最後に「One more thing」と言って、Steve Jobsの追悼スピーチを生吹き替えするというオシャレな演出がありました。

バックアップ用に事前録音されたものをYouTubeにアップしてくれました。これ必見です。泣けます。

2012.05.25

第23回日英・英日翻訳国際会議(IJET-23)

翻訳の仕事

日本翻訳者協会(JAT)という組織をご存じでしょうか?

名前のとおり翻訳者のための協会なのですが、そのJATが主催する年に一度の大イベント(英日・日英翻訳国際会議:IJET)が、6月2日(土)と3日(日)の2日間、広島で開催されます。

IJET-23 in HiroshimaのWebサイト

日本全国からはもちろん、アメリカやイギリスからも200名近くの翻訳者さまが広島に集結するということで、今から楽しみにしています。

ちなみに、AIBSでは、IJET-23に協賛し、さらに弊社社員の中野が特許翻訳ワンダーランドというセッション講師をつとめますので、ご参加されるかたはぜひセッションにお立ち寄りください。

2011.12.01

機械翻訳は黒船?

翻訳の仕事

11月29日(火)、東京で開催されたJTF(日本翻訳連盟)の翻訳祭に行ってきました。

ここ数年は毎年参加しているのですが、今回のお目当ては機械翻訳(MT)。

「機械翻訳?ケッ、あんなもん使えるわけないじゃん」と鼻で笑う感じでしたが、2、3年ぐらい前から少しずつ変化しはじめ、この1年で皆の目付きが変わってきたと思います。

ただ、世界に比べると日本は一歩、いや三歩ぐらい遅れている感じがあります。

日本語はヨーロッパ言語に比べるとMTの精度が低いということはありますが、それよりも安かろう悪かろうの仕事をすることを許さない職人気質の国民性が、機械翻訳の導入が進まない理由なのかなと思ったりします。

ただでさえ価格競争が激しくて単価は下がる一方なのに、MTでさらに下げられる。

でも手が抜けない。

抵抗しとかないとヤバイという感じじゃないでしょうか。

実はわたしも少し前までそう思ってMTをある意味敵視していましたが、最近考え方が変わってきました。今回、ヨーロッパの翻訳会社が何社か来られていたのですが、その方々の話を聞いて、その考えが確信に変わりました。

日本ではコスト削減の方が注目されがちですが、ヨーロッパではMTは業務拡大のためのツールとして捉えられています。

世界的に、翻訳の納期はどんどん短くなっています。逆にボリュームはどんどん拡大しています。フランスのSLVの方が言われてましたが、100万ワード納期1か月()という仕事があって、45人(!!)の翻訳者でやったそうです。

でも、人間のやることだから、スピードアップには限界がある。

実は、ボリュームが大きな翻訳の仕事のほとんどは、マニュアルのような同じような文章が繰り返し出てくるものだったりします。

過去に何度も自分もしくは誰かが同じような文章を訳しているのに、また1から翻訳するの時間がもったいないじゃん。機械を使えば、楽に早くできるし、貴重な人間の頭脳はもっと高度なことに時間を使いましょうという考えです。

あるセッションの中で話が出て驚いたのですが、世界には、本当は翻訳した方が良いのにされていない文章が膨大にあって、実際に翻訳されているのはそれらの1%しかないそうです。

海外の翻訳会社は、MTを使ってその残りの99%をビジネスに変えられないかと動いています。

15年ぐらい前にTM(翻訳メモリー)が普及しはじめた時と状況が似ていると思うのですが、あと2年もすれば、日本でもMTは普通に使われているはずと皆さん言われます。いろんな問題があるのは承知していますが、どうせやるなら楽しく付き合いたいですね。

翻訳業界で、日本語の需要は世界のトップ5に入っているそうですが、その100倍のビジネスが潜在的にあるなんて、ちょっとワクワク(ビクビクかも?)します。

どうでも良いですが、翻訳業界の略語の多さは何とかならないでしょうか?

MT:機械翻訳

TM:翻訳メモリー

SMT:統計を使ったMT

RBMT:ルールベースのMT

PE:ポストエディット(MTの訳を人間が直すこと)

HT:人間翻訳

MLV:マルチ言語ベンダー

SLV:シングル言語ベンダー

PM:プロジェクトマネージャー

LSP:言語サービスプロバイダー