こんにちは!

新入社員のS.Tです!

 

みなさんの趣味はなんですか?

わたしは音楽が好きで、フルートをやっています。中高と吹奏楽部でした。

 

練習するとき、わたしはいつも同じ教則本に基づいて練習します。最近使っているのは日本フルートクラブ出版のアルテストレバー・ワイです。

フルートの有名な教則本シリーズなので、フルート経験者なら知っている人も多いのではないでしょうか。

 

トレバー・ワイの教則本の原語は英語です。もちろん私が使っていたのは翻訳された日本語版でしたが、今振り返っても結構おもしろいことが書いてあります。

 

よく音色などを言葉で表すとき、日本語でも英語でも「○○な音色」という表現が使われます。トレバー・ワイの教則本にもそんな言葉が多く出てきました。特に興味深かったのは、「より暗い音色」という表現です。原文では、"darker tone"と書かれていたらしく、高校生の頃使っていた日本語版には「より暗い音色」と訳されていました。しかし、そのあとに長い訳者注がついていました。まとめると、英語で暗い音色と言うときは、うつろな音ではなく、倍音を豊かに含んだ重みのある音なのだそうです。

倍音というのは、出ている音の倍の周波数の音のことです。周波数が倍だから倍音というわけです。たとえばピアノやギターなんかで低いラの音を出すと、ラの音と一緒にふわーんときこえてくる高いミの音が倍音です。わかりにくいですね!説明がへたくそですみません。。。

ウィキペディアを調べたら、古来から合唱などできこえる倍音は、「天使の声」と呼ばれていたそうです。ロマンチック。(参考URL: https://ja.wikipedia.org/wiki/倍音

以下のページに倍音についてのわかりやすい説明があります。

http://basement-times.com/post-3968/

 

"darker tone"というと、「より暗い音色」と訳して問題ないように思いますが、"darker tone"という言葉で筆者が何を意図していたか把握していないとそのまま通り過ぎてしまうところだと思います。単語自体は簡単ですが、音楽に対する深い知識がないと正確に訳せない文言だったんですね。あのころは、まさか自分が翻訳会社に就職するなんて思ってもみませんでした。思い出してみても、翻訳は私たちの生活のいろいろなところにあふれているのですね。

 

 

以上、新入社員のひとりごとでした