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2019.05.29

「チヂミ」は実は正式な名前ではない?

日々のつれづれ

こんにちは、新入社員のJ.Lです。

気温が急に上がって暑くなってきましたが、みなさん体調は大丈夫でしょうか。元気がないときは、食べて保養しないと。そこで今回は食の話をしたいと思いますが、特に韓国料理の「チヂミ」のことに触れたいと思います。

日本では「チヂミ」という名称で広がっているこの料理は、平らな形からしてピザやパンケーキのようにも見えます。実際に、まだ認知度が低いこともあり、横文字に名称を書くときは「Korean Pancake」としているようです。

実はこの「チヂミ」、韓国では方言であることをみなさんはご存じでしょうか。釜山では「チヂミ」と言いますが、ソウルでは「チヂミ」とは言いません。ソウルでは「ジョン(煎、전)」または「ブチムゲ(부침개)」と呼ぶのですが、それでは「ジョン」と「ブチムゲ」の違いは何なのかまた気になりますよね。

韓国語の辞書を引いてみると、それぞれ次のような意味となっています。

ジョン
魚や肉、野菜などを薄切りやみじん切りにしてタレを付けた後、小麦粉をまぶして油に炒めた食べ物の総称。

ブチムゲ
油に炒めて作るビンデトックなどの食べ物。

......。いまいち違いがよく分からないですね。「ブチムゲ」は「ジョン」の純韓国語*で、意味は同じだという話がありますが、使い分けられているような気もします。
*순우리말、スヌリマル。日本語の和語、大和言葉にあたる韓国語の言葉のことを指します。
さらに調べてみると、次のような説明がありました。

ジョン
材料の形をできる限り維持したまま、小麦粉をまぶして溶き卵を付けてフライパンで焼いたものを指す。牡蠣のジョン、エビのジョン、キノコのジョン、唐辛子のジョン、カボチャのジョンなどが代表的である。
慶尚道地方の一部ではジョンのことを「ジョク(炙、적)」ともいうのに比べ、それ以外のほとんどの地方(全羅道など)では各種の野菜や牛肉などを串に刺して火や油に焼いたものを「ジョク」という。

ブチムゲ
材料の形に関係なく、みじん切りにして小麦粉と一緒にこねてフライパンで焼いたものを指す。エボバク(韓国ズッキーニ)を千切りにして作ったエホバク・ブチムゲや白菜キムチをみじん切りにして作ったキムチ・ブチムゲなどが代表的である。ちなみに、緑豆ビンデトックはトック(餅)ともいうが、材料の緑豆を石臼で挽いて原形を破壊したあとに油で焼いたものなので、緑豆ブチムゲともいえる。

つまり、「ジョン」はある程度材料の形が残っていて、溶き卵がついたもの、「ブチムゲ」は材料の原形をとどめていない場合があり、小麦粉とこねて焼くことでお好み焼きのような形状をしたもの、という理解でひとまず大丈夫かと思います。

イメージで区別するとしたら、
jeon.jpg

(画像の出典 blog.naver.com/chieflds/220279820049
こっちが「ジョン」で、

buchimgae.jpg

(画像の出典 www.10000recipe.com/recipe/6839038
こっちは「ブチムゲ」、という感じでしょうか。

ということは、日本で「チヂミ」という言葉でイメージされるものは、主にニラを使った「ブチムゲ」ということになりますね。

「ジョン」も「ブチムゲ」も同じ食べ物を指すのかと思ったら、厳密には調理法などが違って意味も異なることが分かりました。日本で「チヂミ」という呼び方が広がったのは、日本語話者にとって発音しやすいからではないかとも思ってみたり。

新大久保に友達と「チヂミ」を食べに行くときに、「ブチムゲ」とさりげなく言ってみるのもよさそうですね。