特許事務ブログ

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2017.09.29

シリーズ【特許事務を仕事にする】 15:"派遣"という働き方を最大限に活かす

特許事務のお仕事

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企業と特許事務所、両方で知財事務経験があるスタッフの方と面談をしたときの話です。企業の知財部で "契約社員"として勤務した後、"正社員"での勤務を希望し、ある特許事務所に転職されました。念願の"正社員"になることができて、ハッピーになるはずでした。ところが、想定していなかったことが起きてしまったのです。

最初の事務所では、一緒に仕事をしていたチームの人間関係はよく仕事内容も問題ないものの、業務量が多く、ほとんど毎日終電の状態。体調を崩しがちになり、長く勤務できそうにない職場と判断し退職。
次の事務所では、業務のボリュームが面接のときに聞いていた以上に多い上に、お局様のパワーハラスメントに耐えられず、また退職することになったそうです。

一般的に面接では、所長や人事担当者など限られた方が対応することがほとんどで、実際に仕事をしてみないと現状はわからないものです。ましてや、職場にパワーハラスメントが存在するとは。知財業界でハラスメントの実例を知るのは残念でなりません。

AIBSでは、すべての職場に対して闇雲に登録スタッフの方を提案するのではなく、スタッフの方が仕事をするのに最適な職場かどうかをまず見極めるようにしていますので、安心してご応募ください。

確かに、派遣という勤務形態は期間に定めがあり、契約を更新してもらえるのか不安になることもあると思います。ただ、上記のスタッフの方のように、特許業界では正社員を目指しても幸せになれないケースも多々あります。その方は、「(派遣社員のときよりも)正社員のときのほうが辞めるのにエネルギーが必要だった」とおっしゃっていました。今はAIBSがお勧めする紹介予定派遣または派遣で勤務をしてから、本当に "この事務所で仕事を続けたい"と思った職場で正社員になれるようがんばりたいそうです。

ぜひ、"派遣"という勤務形態をうまく活用して、あなたが理想とするキャリアアップやキャリアチェンジを実現していただきたいと思います。

2017.03.15

シリーズ【特許事務を仕事にする】 14:短期間での知識習得を目指して

特許事務のお仕事

「貴重な時間を無駄にしないために」

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「短時間で学習していただくにはどうしたらよいか?」
そんなことを意識したのは、先日ある女性の方と面談をしたのがきっかけでした。その方は、AIBSが紹介しているある企業の特許事務に応募された方で、子育てをしながら、フルタイムで仕事をされています。

前々から特許事務という仕事に興味を持っていたことと、自宅から近い職場で子育てをしながら長期的なスパンで仕事ができること、というのが応募動機でした。

お話を伺うと、平日は仕事と子育てと家事で時間を捻出するのが本当に難しいが、土日であれば、特許事務の仕事を始めるのに勉強する時間を何とか捻出できそうとのことでした。

これまで AIBS が行っていた特許事務の事前学習カリキュラムは、1 日 1 時間程度の学習を 1 ヶ月程度続けていただくことで、勤務開始までに基本的な知識と実務スキルを習得できるようになっています。

よって、時間的な制約が大きい方にとっては、勤務開始までに事前学習を終えるのは難しいのかもしれない…と感じました。

・1 日 5 分~10 分といった短時間で学習できるようにするにはどうすればいいか?
・対面講義がなくても理解が十分できるようにするには?
・時間制約があっても、楽しく、分かりやすく、学習を続けたい!と思う内容にするには?

より少ない学習時間で、勤務開始に必要な実務知識とスキルを身につけられるカリキュラムができたら、時間制約がある人だけでなく、これから転職をしようとする方、全員にとっても大いにメリットがあります。
学習にかかる時間は長ければ長いほどよいという発想ではなく、できるだけ短い学習時間で必要な知識とスキルを習得できるカリキュラムを作っていこうと決意した出来事でした。

2017.01.18

シリーズ【特許事務を仕事にする】 13:J-PlatPatの転職活用術

特許事務のお仕事

「『ぷらっと』寄って、情報を『ぱっと』検索できるサービス」

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あっという間に2016年が終わり、2017年がやって来ました。 新しい年を迎え、4月からの転職を目指している方も多いと思います。
そこで今回は、特許情報検索システムJ-PlatPat を活用して、転職先の情報収集をする方法をお伝えしたいと思います。

◆J-PlatPat

特許は、出願後 1 年半経過すると公開されるため、J-PlatPat を使うと、どの企業がどのくらい出願をしているか、どの企業がどの事務所に仕事を依頼しているかを調べることができます。

そこで、転職候補先の出願や登録件数を事前に調べることをお勧めします。特に、特許事務所で勤務を希望される方には、希望する特許事務所がどのような企業から仕事を依頼されているかを知ることができるため、ここから事務所の経営状況や組織体制を推察することができます。

ただ、検索した情報は 1 年半前に特許事務所が企業から出願を依頼された(仕事を受けた)情報になり、最新情報とはいえませんので、過去3年~5年分の推移を見るとよいかもしれません。

参考までに、ある特許事務所の所長の名前を入れて、1年分の出願件数を調べてみました。 すると、年間受任件数が545件と出ました。年間500件を超えると、事務も1人では対応は難しいため、数名で分業する形になり、内々・内外・外内にチームを分けて対応することが多くなります。

一方、ほかの事務所の所長名を入れて検索したところ年間60件がヒットしました。こちらの場合ですと事務スタッフの方が1名で担当できる分量となり、出願から登録までの一連の手続を担当する形になることが多くなります。

事務を分業する場合と、一人で一連の手続をする場合には、それぞれにメリットとデメリットがあります。そこで、これからどのようにキャリアを積み重ねていきたいかということと、どちらの組織で仕事をしたほうが、ご自身のよさ(得意)を引き出せるかを考えて転職するのがベストです。

実際にやってみなければ分からないこともありますが、AIBSでは100以上の知財事務スタッフの方とお会いしてきましたので、あなたにとってよりよい職場をご提案できると思います。 転職についてお悩みがあれば、どうぞお気軽にお問い合わせください!

2016.12.21

シリーズ【特許事務を仕事にする】 12:特許事務の為の手続きノウハウ集、つくってます

特許事務のお仕事

「“本当に”使えるものを目指して」

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AIBSでは、定期的に知財コミュニティ(AIBS主催の知財事務に携わる方々を対象とした勉強会) を開催していますが、現在コミュニティでは、企業で知財事務の仕事をする人のために“本当に”仕事で使える手続ノウハウ集を作っています。

今年度は日本の特許手続編を完成させることを目標としていますが、参加者と議論すればするほど、

「手続前後の社内業務フローが、会社によってこれほどまでに違うのか」

と驚きます。特許権の取得に必要な庁手続の流れや提出すべき書類や時期は決まっているのにも関わらず、です。

事前に特許事務の学習をされた方にはすでにお伝えしていますが、AIBSでお教えできる内容は、全体を10としたら3割程度です。
残りの7割は、残念ながら事前教育できないため、勤務開始してから覚えていく必要があります。その理由は次の通りです。

・各社の決裁フローやタイミング(時期)、頻度、使用する帳票が異なる
・各社の事業内容によって、手続において検討すべき事項が異なる
・知財部の規模や、知財部における事務担当と技術担当の役割分担によって担当する業務が変わる
・各社で使用している管理システムやデータベースが異なる

ただ、上記の事情があったとしても、どの会社で勤務するにあたっても把握しておくべき共通項はあり、それは事前教育できるのではないかと思っています。

その内容を手続ノウハウ集に盛り込んでいく予定ですので、こちらが完成すれば、未経験の方へ事前に教育する内容が増えますし、すでに事務の仕事を開始している方にも手続全体を俯瞰した形で研修ができるようになるのではと思っています。
来年の5月頃の完成予定を目指していますので、乞うご期待ください!

さて、12月も半ばを過ぎ、いよいよ2017年がやってきますね。
みなさんにとって、2016年はどんな年だったでしょうか。2017年をよい気分で迎えられるよう、やり残したことがあれば、今年中に片づけてしまいましょう!

2016.11.25

シリーズ【特許事務を仕事にする】 11:極める人の共通点

特許事務のお仕事

「どうすれば仕事が楽になるか」

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先日、ATMS PROPASというクラウドの特許管理システムを提供している富士通様と共同で、セミナーを開催しました。

セミナーでは“クラウドだからできる!知財事務のアウトソーシング事例紹介”というテーマで、AIBSが提供するサービスを活用されている企業の知財担当、Aさんに講演していただきました。

企業における知財の仕事は、出願権利化や権利活用にかかわる技術系の仕事と、手続業務にかかわる事務系の2つに分かれますが、講師のAさんは技術系・事務系両方に携わっている方です。

また、今回のセミナーの特徴は “事例紹介”だけでなく参加者同士の“意見交換会”のセクションを設けたことにありました。

見知らぬ方々が集まるセミナーは、通常、参加者は隣に座った方々と会話をすることもなく、セミナーが終わったら帰ってしまうことが大半です。同じテーマのセミナーに参加したのだから、抱えている課題や興味は共通しており、交流すればきっと何か得るものがあるはずなのに…。

そこで、参加した人々が交流するにはどうしたらいいだろうかと考え、意見交換会の場を設けることをしました。

講師のAさんもおっしゃっていたのですが、知財事務は専門知識を必要とする重要な仕事でありながら、一般事務と同様と軽んじられる傾向にあり、また、知財事務担当者は社外に出る機会を作りにくく、他社との情報交換の機会が少ない状況です。

今回、17年間、Aさんが試行錯誤しながら辿り着いた知財事務の管理方法やその根拠となる考え方は、日ごろ、孤軍奮闘されている知財事務の方々に感動を与えたようでした。そして、普段お会いすることのない方々との交流も、得るものが大きかったようです。

Aさんのお話を聞きながら、“知財事務を極めた人には共通点があるなぁ”と感じたのですが、それは、単にやらなければいけない仕事を淡々とこなすのではなく、どうすればもっと仕事の精度が上がるのか、もっと楽に、いい成果を出す方法はないか、常に“研究する姿勢”です。自分の頭で考えて思考錯誤しながら、行動に移す人だけが、仕事を極めていくのだな、と感じます。

先日Aさんから教えていただいたことを、これから知財業界に入ってこられるみなさんに、少しでもお伝えできればと思っています。仕事をしていて、どうやったらいいのだろうか、そう悩むことがあれば、お気軽にご相談ください。みなさんが、よりいい仕事ができるようサポートしていきたいと思っています。