特許事務ブログ

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2019.09.04

シリーズ【特許事務を仕事にする】 19:外国への出願期限にご注意

特許事務のお仕事

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今回は、外国で特許権を取得するための出願の期限についてお話したいと思います。

外国へ特許出願する上で最も大事なのは期限管理です。

特に日本で特許出願した後、パリ条約に基づく優先権を主張して外国へ特許出願する場合、所定の期間内に手続をしないと外国での権利は取れなくなってしまいます。

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◆外国での権利取得(出典:日本特許庁)

https://www.jpo.go.jp/news/shinchaku/event/seminer/text/document/h30_syosinsya/1_2_5.pdf

上記PDF の2 ページ目にあるとおり、外国で権利を取るには、外国特許庁に「直接出願」する場合と特許協力条約(PCT)に基づく「PCT 国際出願」をする場合の2 通りのルートがあります。

いずれのルートにおいても優先権を主張した出願をするためには、優先基礎出願となる第一国目(例えば日本)に出願をしてから【12ヶ月以内】に直接外国出願/PCT 国際出願を完了させなければなりません。

12ヶ月以内に外国特許庁への出願手続に必要な準備(明細書の翻訳や各国特許庁が必要とする書面作成)を完了させようとすると、第一国目の出願が完了して半年経過する頃には企業の知財部では準備に入る必要があります。

そこで企業としては

・期限管理リストを作成および更新し、定期的に手続依頼の漏れがないか確認する

・(代理人が自発的にやってくれるものではありますが)第一国目の手続を代理している特許事務所から企業に対して、外国出願手続期限の数ヶ月前に外国出願要否伺いのリマインドをしてもらう

ことが必要です。

ちなみに優先権期間に出願手続を逸した場合、徒過した理由によっては回復措置を設けている国もありますが、一部の要件にしか適用されません。

◆特許協力条約に基づく規則26 の2.3 に基づく優先権の回復について(出典:日本特許庁)

https://www.jpo.go.jp/system/patent/pct/tetuzuki/pct26-2_3_yusenken.html

なによりも、徒過してしまったという事態を避けるために、外国出願するなら第一国目の出願から12ヶ月以内!というのを覚えておいてくださいね。