特許事務ブログ

IP Blog

2016.12.21

シリーズ【特許事務を仕事にする】 12:特許事務の為の手続きノウハウ集、つくってます

特許事務のお仕事

「“本当に”使えるものを目指して」

20151117_textbook.jpg

AIBSでは、定期的に知財コミュニティ(AIBS主催の知財事務に携わる方々を対象とした勉強会) を開催していますが、現在コミュニティでは、企業で知財事務の仕事をする人のために“本当に”仕事で使える手続ノウハウ集を作っています。

今年度は日本の特許手続編を完成させることを目標としていますが、参加者と議論すればするほど、

「手続前後の社内業務フローが、会社によってこれほどまでに違うのか」

と驚きます。特許権の取得に必要な庁手続の流れや提出すべき書類や時期は決まっているのにも関わらず、です。

事前に特許事務の学習をされた方にはすでにお伝えしていますが、AIBSでお教えできる内容は、全体を10としたら3割程度です。
残りの7割は、残念ながら事前教育できないため、勤務開始してから覚えていく必要があります。その理由は次の通りです。

・各社の決裁フローやタイミング(時期)、頻度、使用する帳票が異なる
・各社の事業内容によって、手続において検討すべき事項が異なる
・知財部の規模や、知財部における事務担当と技術担当の役割分担によって担当する業務が変わる
・各社で使用している管理システムやデータベースが異なる

ただ、上記の事情があったとしても、どの会社で勤務するにあたっても把握しておくべき共通項はあり、それは事前教育できるのではないかと思っています。

その内容を手続ノウハウ集に盛り込んでいく予定ですので、こちらが完成すれば、未経験の方へ事前に教育する内容が増えますし、すでに事務の仕事を開始している方にも手続全体を俯瞰した形で研修ができるようになるのではと思っています。
来年の5月頃の完成予定を目指していますので、乞うご期待ください!

さて、12月も半ばを過ぎ、いよいよ2017年がやってきますね。
みなさんにとって、2016年はどんな年だったでしょうか。2017年をよい気分で迎えられるよう、やり残したことがあれば、今年中に片づけてしまいましょう!

2016.11.25

シリーズ【特許事務を仕事にする】 11:極める人の共通点

特許事務のお仕事

「どうすれば仕事が楽になるか」

20151117_textbook.jpg

先日、ATMS PROPASというクラウドの特許管理システムを提供している富士通様と共同で、セミナーを開催しました。

セミナーでは“クラウドだからできる!知財事務のアウトソーシング事例紹介”というテーマで、AIBSが提供するサービスを活用されている企業の知財担当、Aさんに講演していただきました。

企業における知財の仕事は、出願権利化や権利活用にかかわる技術系の仕事と、手続業務にかかわる事務系の2つに分かれますが、講師のAさんは技術系・事務系両方に携わっている方です。

また、今回のセミナーの特徴は “事例紹介”だけでなく参加者同士の“意見交換会”のセクションを設けたことにありました。

見知らぬ方々が集まるセミナーは、通常、参加者は隣に座った方々と会話をすることもなく、セミナーが終わったら帰ってしまうことが大半です。同じテーマのセミナーに参加したのだから、抱えている課題や興味は共通しており、交流すればきっと何か得るものがあるはずなのに…。

そこで、参加した人々が交流するにはどうしたらいいだろうかと考え、意見交換会の場を設けることをしました。

講師のAさんもおっしゃっていたのですが、知財事務は専門知識を必要とする重要な仕事でありながら、一般事務と同様と軽んじられる傾向にあり、また、知財事務担当者は社外に出る機会を作りにくく、他社との情報交換の機会が少ない状況です。

今回、17年間、Aさんが試行錯誤しながら辿り着いた知財事務の管理方法やその根拠となる考え方は、日ごろ、孤軍奮闘されている知財事務の方々に感動を与えたようでした。そして、普段お会いすることのない方々との交流も、得るものが大きかったようです。

Aさんのお話を聞きながら、“知財事務を極めた人には共通点があるなぁ”と感じたのですが、それは、単にやらなければいけない仕事を淡々とこなすのではなく、どうすればもっと仕事の精度が上がるのか、もっと楽に、いい成果を出す方法はないか、常に“研究する姿勢”です。自分の頭で考えて思考錯誤しながら、行動に移す人だけが、仕事を極めていくのだな、と感じます。

先日Aさんから教えていただいたことを、これから知財業界に入ってこられるみなさんに、少しでもお伝えできればと思っています。仕事をしていて、どうやったらいいのだろうか、そう悩むことがあれば、お気軽にご相談ください。みなさんが、よりいい仕事ができるようサポートしていきたいと思っています。

2016.10.25

シリーズ【特許事務を仕事にする】 10:手続きの全体像を把握する

特許事務のお仕事

「教える側も一苦労」

20151117_textbook.jpg

今回は特許事務の仕事を開始されて間もない方向けのお話です。

先日、ある特許事務所の採用担当の方から、こんなお電話をいただきました。

「AIBSさんでは、特許事務スタッフの教育をしていらっしゃるようですが、弊所の社員にも教育をしていただくことはできませんか?」

事情を伺うと、最近ある派遣会社から紹介予定派遣でスタッフの方を採用されたのですが、基本的な知識がないため、仕事を覚えるのに苦労しており、全体の流れを理解させてほしいとのことでした。

「弁理士会で特許事務所の事務スタッフの方を対象とした研修をされているように聞いていますが、そちらの研修では不十分なのでしょうか?」

と聞くと、弁理士会が行う研修は“制度や法律”が中心で、“事務の仕事にフォーカスした内容になっていない”とのことでした。

特許事務所もある程度の規模になると、1人の担当者が国内・海外両方の事務を担当することは少なく、出願・中間・登録・年金のいずれかを担当することが多くなります。よって、事務所では、具体的な手続の方法については未経験者に教えることができても、全体の流れを説明するのは意外に難しいことなのかもしれません。

少し前のことですが、未経験で特許事務所で勤務を始めた方から、どのように手続の学習をしてよいかが分からず苦労しているのでAIBSのスクールで学習したい、というお問い合わせを頂きました。
現場でも、教える側も教わる側も苦労をされているのだとあらためて感じています。

制度や法律を知らないまま仕事をすると、事務手続でミスをするリスクが高くなるため学習は必要ですが、事務手続をはじめて1年くらい経過したころの方が、制度や法律に関する内容はより理解しやすくなり効果的ではないかと思います。
特許事務の仕事を始めたばかりであれば、職場で任された仕事をこなすことに集中されており、なかなか全体の流れを意識しながら仕事をするのは難しいことと思います。まずは下記のことを意識してみましょう。

1. 担当している業務に関連する知識を習得し、スキル(作業のスピードと作業の品質)を高める
2. まだ経験していないが、将来経験してみたいと思っている業務知識を習得する

具体的にどう学習していけばよいか、悩んだときにはお気軽にご相談ください!

2016.10.04

シリーズ【特許事務を仕事にする】 9:特許事務採用担当者が重視することとは?

特許事務のお仕事

「正確性が何より大事」

20151117_textbook.jpg

AIBSでは未経験の方が特許事務の仕事を始めるにあたり、基本的な特許用語や制度、特許庁書類や期限管理の重要性についてお教えするようにしています。

これは、業務を遂行する上で必要不可欠な知識ですので、採用担当者も重視する点です。

それとは別に、採用担当者が重視することがあります。
それは「ケアレスミスが少ないこと」です。

ある事務所では、採用時に下記の筆記試験を行っているようで、ここ半年間、面接を繰り返してきているが、下記の“3”をパスする人がおらず、採用に苦労しているとのことでした。

1.一般常識問題
2.英文読解力に関する問題
3.文章における記載不備(ケアレスミス)が発見できるかどうかの問題

特許事務という仕事は細かい作業の連続で、ちょっとしたミスが重大な損失につながるケースがあります。
よって、特許事務の仕事を始める前から、数字や日付のタイプミスやレター作成時の不備を無くすように、日ごろから意識してみることをお勧めします。

特許事務の仕事は、一般事務の上に積み重ねていくものになりますので、現在、一般事務の仕事をしている方でこれから特許事務の仕事を目指す方は、今の職場で誰にも負けないくらいの事務処理能力を身につけるつもりで取り組んでみましょう!そうすれば、特許事務の仕事を開始するときには万全の準備ができている状態になると思います。

2016.09.16

シリーズ【特許事務を仕事にする】 8:特許事務の強み

特許事務のお仕事

「一般事務と一般事務+αの差」

20151117_textbook.jpg

特許事務応募者の方に“なぜ特許事務に興味をお持ちになったのですか?”という質問をすると、どんな回答が多いと思いますか?

それは“一般事務+αの仕事をしたいと思った“というお答えなんです。

年を重ねると、特にライフイベントの多い女性の場合、単に事務ができるだけでは、ほかの人との差別化が難しくなり、同じポジションで仕事をし続けることが難しくなることが多いようです。特に40代の方からそのようなお話を聞きます。

特許事務においても年齢の壁は実際にあります。

ただ、特許事務には“事務力”が必要なため、事務経験の少ない若い方よりも、事務経験が豊富な方のほうが有利なケースも多々あります。事実、AIBSの特許事務スクールで学んで転職された方は40代の方が多く、学習意欲も高いため、年齢の壁を乗り越えて、しっかり転職のチャンスをつかんでいらっしゃいます。

みなさんのお知り合いで“一般事務+α”の仕事をしてみたい、”特許事務という仕事について知りたい”、あるいは“転職すべきかどうか悩んでいる”という方がいらっしゃれば、ぜひご紹介ください!”AIBS特許事務適性チェック(ワーク)”をやっていただければ、この道に進むべきかどうか決断しやすくなります。

キャリアを中断することの多い女性が、特許事務の仕事を通じて生涯仕事を続けられる機会を提供できればと思っています。