ちいさい秋みつけた

「暑い!」という言葉が思わず口に出てしまう日が続いています。今年から新しく気象用語に「酷暑日」という言葉が加わるなど、暑いということはもう驚くことではなくなってしまったようです。今年はいつもの夏とは少し違う気配も感じます。これまでとは違った進路をたどる台風が来たり、あちらこちらで突然の局地的な豪雨に見舞われたりしました。季節とは関係ありませんが大きな地震が発生するなど、人間の力ではどうすることもできない自然の脅威を感じながら過ごした夏だったように思います。

それでもお盆を過ぎる頃になると少しずつ季節の変化を感じるようになります。気温はまだまだ高いままですが、梅雨のころのようなジトジトした湿気は少なくなりました。朝晩のふとした瞬間に冷たい風を感じることもあります。そんなときには「ちいさい秋」を見つけたようで、ふとうれしい気持ちになります。咲き始めたユリの花を見ると「もうそんな時期か」と感じます。目を上げて見ると、柿の木には青く小さい柿の実が付いています。そのそばには夏を象徴する蝉の抜け殻があり、夏の名残を感じさせてくれます。

・ユリの花:満開
・ユリの花:向こう側はまだつぼ
・柿の実:まだ青くて小さい
・蝉の抜け殻:ここまで登ってきた

季節はある日突然、次の季節に変わるのではありません。暑さの中に少しずつ秋の気配が混ざっていき、気が付けばいつの間にか秋になっているのだと思います。カレンダーを見れば、今日は何月何日なのかはわかります。しかし、カレンダーの数字からは感じることのできない移ろう季節の気配というものがあります。吹いてくる風の感触や空気の匂い、目に入る植物の姿や聞こえてくる虫の声、そして旬を迎える食べ物の味。そうした小さな変化に気づくことで、私たちは季節の時間というものを感じているのかもしれません。

今年も身近なところで「ちいさい秋」を探してみようと思います。ついダラダラと過ごしてしまう暑い日がしばらくは続きますが、これから快適な秋がやってくるという期待を胸に、五感をフル稼働させて、季節の移ろいを感じられる日々を過ごしたいと思います。

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