翻訳の流れ

翻訳は翻訳者が1人で翻訳して終わりというイメージがあるかもしれませんが、実際にはチームで行う仕事です。 下図は一般的な翻訳業務の流れです。

  1. お客様から電話またはメールで翻訳の見積依頼が来ます。
  2. 営業または翻訳コーディネーターが見積書を作成します。希望の納期が迫っている場合は、この時点で翻訳者やチェッカーの手配を行います。
  3. 受注が決まったら、翻訳コーディネーターがプロジェクトの準備作業を行います。準備作業の主な内容は、作業者の選定、作業指示書の作成、および翻訳用データの作成です。
  4. 手順3で作成された作業指示書と翻訳用データを使って、翻訳者が翻訳作業を行います。
  5. 翻訳者とは別の担当者が、訳文を1文ずつ原文と照らし合わせながらチェックし、間違っている箇所があれば修正します。
  6. 翻訳後にレイアウトを整える必要がある場合は、DTPオペレーターがレイアウトを編集して翻訳物を仕上げます。Microsoft WordやExcelなどだけでなく、Adobe IllustratorやPremiere Proなどの特殊なソフトウェアで作業する場合もあります。
  7. 納品前の完成品を通し読みして、翻訳に間違いがないか、レイアウトがずれている箇所がないかなどを確認します。
  8. 検品作業を行ってお客様に納品します。

このように、様々な職種のメンバーがプロジェクトチームを組み、バトンリレーのように工程を繋いで1つの翻訳を完成させます。  

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「翻訳コーディネート」
のしごと

チームを指揮し、プロジェクトを円滑に進める、いわば司令塔です。お客さまと作業者の橋渡しを行うので、社内外のさまざまな人と円滑にコミュニケーションを取ることが求められます。日本語が分からないお客様や社外のパートナー(フリーランスの翻訳者・チェッカー)とは英語でやり取りをするので、直接翻訳や通訳をすることはなくても、英語力は必須です。

見積書の作成

見積書を作成し、お客様に費用と納品日を提示します。
基本的な料金表はありますが、翻訳は依頼ごとに必要になる作業が異なるため、お客さまのニーズをしっかりと把握して、適切な見積書を作る必要があります。また、お客様の予算の都合などで、費用や納品日の交渉が必要なこともあります。

 

工程計画と作業者選定

正式にご依頼いただけたら、誰に、どんな作業を、いつまでに頼むのかを具体的に決めていきます。翻訳者やチェッカーは、翻訳する文書の言語・専門分野との相性が特に重要なため、日頃から誰がどんな文書の翻訳を得意としているかを把握して、翻訳者などを選びます。スケジュールの管理と翻訳者・チェッカーの選定が翻訳の品質に大きく影響するので適切に決める必要があります。

 

翻訳作業準備

翻訳者・チェッカー向けのインストラクションを作成し、作業の準備をします。インストラクションは、簡単に言うと翻訳(チェック)する際のルールです。たとえば、文体はですます調なのか、である調なのか、数字と単位の間にスペースは必要なのか、などの指示が書かれています。お客様のご要望にあわせてこのルールを作成し、担当者に共有します。インストラクション以外の翻訳に必要なデータもこの段階で準備します。

 

最終検品・納品

翻訳が完成したら、お客様のご要望にあったものに仕上がっているか、最終検品をします。最終検品で問題がないことを確認したら、いよいよ納品です。納品後にお客さまから質問は修正の依頼があった場合には、すばやく対応します。また、翻訳コーディネーターが営業担当の役割を担うこともあるため、翻訳コーディネーターがお客様にニーズをヒアリングしたり、サービスを提案をしたりすることがあります。

 

こんな人に向いています!

  • 人と関わるのが好き
  • 世話好き
  • 旅行はちゃんと計画するタイプ
  • 料理を作るのと同時に片付けも終わらせるのが快感

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この職種の社員インタビュー

K.K.

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「翻訳・チェック」のしごと

翻訳会社と言えば、まず翻訳者を想像する方が多いのではないでしょうか。そんなまさに花形な翻訳者・チェッカーは、私たちの日常のいろんなモノを言語で支えています。お客様の製品・サービスに不信感を抱かせないためにも、翻訳者・チェッカーはその語学力、文章表現力、専門知識を活かして、高品質な翻訳に仕上げます

 

翻訳

翻訳コーディネーターが作成したインストラクション(翻訳のための指示書)に従って翻訳します。翻訳では、高い語学力はもちろん、対象分野の専門知識も重要です。また自分が知らない分野の内容も翻訳する必要があるため、インターネットを駆使した高いリサーチ力も必要になります。翻訳は時間をかけるほど品質が高くなりますが、決められた時間内で結果を出すのがプロの仕事です。

 

チェック

翻訳者が翻訳したものを一文ずつ原文と照らし合わせて、間違いがないかを確認し、必要に応じて修正します。どんなに優秀な翻訳者でも、ヒューマンエラーは起こり得るので、別の人(チェッカー)がチェックすることで、翻訳の品質をより向上させます。また、翻訳者に適切なフィードバックをするのもチェックの大事な役割です。実は、チェックには翻訳者と同等かそれ以上の翻訳力が求められます

 

こんな人に向いています!

  • 言語が好き
  • 本が好き
  • 推しがいる(ジャンル問わず)
  • 気になったことは調べないと気が済まない
  • 良い表現を見つけたらメモってしまう

 

この職種の社員インタビュー

D.B.

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「DTP」のしごと

一般的に、DTP(Desk Top Publishing)というと「文章をページ内にバランス良くきれいに収める」作業を指すことが多いのですが、AIBSでは「翻訳した結果、文字数が増減した文字列/文章を、正しく表示させ、かつ、ページ内にバランス良く収める」作業を指します。

原稿作成

ITが発達した今日でも、いまだにFAXで原稿が届くことがあります。あるいは、紙をスキャンしたPDFデータしか存在しないケースもあり、翻訳が必要な文字列を直接編集できないことも……。そんなときは、翻訳作業開始前に、文書内容をMicrosoft Word などで作り直します。これにより、翻訳工程の作業効率が向上し、翻訳担当者から感謝されます。

 

画像処理/イラスト作成

文書内の画像に翻訳が必要な文字列が含まれている場合は、Adobe PhotoshopやIllustratorなどを駆使して画像内にある文字列を編集します。また、元の画像が鮮明でない場合は、元の画像を参考にしつつ、新たに画像を作成することもあります。

 

レイアウト作業

「原稿作成」や、「画像処理/イラスト作成」で作成したデータと、翻訳後の文字列を、ページ内にバランス良く収めます。翻訳前の文書の見た目をベースに作業しますが、翻訳後は文字数(ワード数)が増えることも少なくないため、きれいに収めるのが難しい場合も多々あります。一方で、翻訳後の言語を正しく表示させるためのフォントの知識なども必要になります。

 

こんな人に向いています!

  • 文字や画像がきれいにページに収まっているのを見るとスッキリする人
  • いろんな言語やフォントに興味のある人
  • 町中の看板を見て「あの文字は○○フォントだ!」と言えるようになりたい人

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