暑さ寒さも彼岸まで

今年は暑い日が続いています。この夏は観測史上、最も暑い夏だったとニュースで報じられていました。日本一暑いまちといえば埼玉県熊谷市が有名でしたが、ここ数年は日本の各地で最高気温が観測されています。9月の初旬には広島市で最高気温37.4度が観測され、その日の全国1位となりました。広島市が気温で日本一になったと少し感動してしまいました。

9月の後半になっても暑さが続きますが、朝夕には空気の感じとか匂いなどで一瞬ながら秋の気配を感じるようになってきたと思います。 9月23日は秋分の日です。この日には太陽が真東から昇り真西に沈みます。そして昼と夜の長さがほぼ同じになります。この日を境に12月の冬至にかけて夜の時間が長くなっていきます。地球と太陽の位置関係の変化が季節の変化となります。なぜ変化するのかといえば地球の地軸(自転軸)は、地球の公転面に対して23.4度斜めに傾いているからだと中学の理科の時間に習いました。先生が地球儀を片手に太陽役の生徒の周りをぐるぐる回りながら熱心に授業されたので今でもよく覚えています。こうした地球から見える太陽の位置の変化は古来よりよく観察され、1年を365日とする太陽暦が作られました。また世界の各地に残っている古代建造物の多くが、春分・秋分の日の出や日没の太陽の方向に一致するように建てられていることがわかっています。いつもながら昔の人はすごいなあと思います。

「暑さ寒さも彼岸まで」という慣用句があります。夏の暑さも冬の寒さも彼岸の頃(秋分の日、春分の日)には和らぎしのぎやすくなるというのが直接的な意味です。この慣用句の意味が転じて、「辛いこともいずれ時期が来れば去っていく」という解釈もされています。たとえ困難な事態になったとしても、やがては終わりが来ると信じ、次へ打って出るために精進を重ねていくことが大事なのだと思います。

もうすぐ秋分の日です。さわやかな秋がやってくることを祈っています。

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