akです。

 Apple から発売されたiPhone 4S ですが、賛否両論あるものの、かなり売れているようですね。

 現在販売されている携帯電話は、2007年にApple がiPhone を発表し、Google がAndroidという携帯電話用のOSを公開してから、あっという間に「スマートフォン」と呼ばれる端末が主流になりました。

 今は、上述した2社の製品(ソフト)が「2大勢力」となり、バージョンアップするごとにいろんな機能が追加され、それぞれが魅力的な製品として、その完成度を高めつつあります。

 さて、そのスマートフォンですが、その「本質的な魅力」とは何でしょう?

私は、スマートフォンに「見えないモノの力」を感じます。そして、それが最大の魅力に思えるのです。

 一般的には「今までのケータイとは(見た目が)違う」「タッチして操作するのがカッコイイ」「好きなソフトをカンタンに追加できる」「既存のWebサービスと簡単に連携して、情報のやりとりが便利になる」というような点が取り沙汰されることが多いと思いますが、それは表面的なものでしかないと思うのです。

 では、その本質とは何なのでしょう?

私は「ソフトウェアの持つ可能性」だと思うのです。

 端的な例として、Apple のiPhone 4S から搭載された、新しい機能である”Siri”を挙げてみましょう。

Siri は、「音声認識ソフト」です。しかし、ただの音声認識ソフトではありません。人間が日常的に話す「口語文」を解釈し、必要な作業をiPhone 上で済ませてくれるのです。

* 単に音声を認識してテキストに変換するだけなら、すでにGoogle からも音声入力による検索サービスが提供されています。

 一例を挙げると、iPhone がEメールを受信します。

すると、Siri が「○○さんからメールが来ました。(内容は)『18時に待ち合わせてディナーしない?』です」と、メールの着信があったことと、その内容までを読み上げてくれるのです。

 さらに「返信して。『判った。じゃあ、駅前の○○で』」とiPhone に話しかけると、Siri は話かけられた内容をメールの返信文として文字入力し、返信が完了するまでの動作を行うのです。

 

他にもできることはあるのですが、やはりまだ制限もあります。

日本語に対応するのも、来年いっぱいかかりそうです。

しかし、この一歩が示すのは、「健常者でない人にも、Eメールというコミュニケーションツールの恩恵を受けることができる可能性が、飛躍的に上がった」ということだと思うのです。

 パソコンや携帯電話は、今や、ほとんどの人が所有しています。

そうした「既存のモノ(= ハードウェア)」に、「新しい何かを実現するモノ(= ソフトウェア)」が加わると、今までは想像の領域を超えなかったものが実現するのです。

 スマートフォンを含む携帯情報端末は、ハードウェアの優位性のみで語られることも多いのですが、私たち消費者は「どれも似たような形をしているけど、何が違うの? どんなメリット・デメリットがあるの?」ということを意識し、それが「モノづくり」へもフィードバックされるようになれば、みんながもっと幸せになれるかもしれません。

 目に見えないモノの力、これからもいろんなことを実現してくれると期待しています。