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こんにちは。ついこの間新年が始まったと思ったら、今週で1月も終わりですね。あっという間ですね。

前回お知らせしましたように、今年は「特許でよく扱う書類の解説」を入れていきます。まずは日本の特許手続きで登場する書類と特許事務担当者の業務について説明していこうと思います。

特許を出願するときに特許庁に提出する書類が「特許願」です。
特許願は、「明細書」、「特許請求の範囲」、「要約書」、「図面(必要に応じて)」とセットで提出します。図面以外の書類は提出が必須になります。
 
◎「特許願」には、発明者や特許出願人の情報を記載します。通常の出願ではなく、特殊な出願(分割出願や優先権の主張を伴う出願、新規性の喪失の例外の適用を受けようとする出願等)の場合には、特記事項や先の出願の情報等をこの特許願に記載する必要があります。これは書類を見るポイントにもなりますので、覚えておきましょう!
◎「明細書」には、発明の名称、発明の詳細を記載します。
◎「特許請求の範囲」には、取得したい権利範囲を記載します。
◎「要約書」には、発明の概要を簡潔に記載します。
◎「図面」には、発明の内容が理解できるように図を記載します。
これらの書類をまとめて「出願書類」や「願書」と呼んでいます。ちなみに私は「出願書類」と呼ぶことが多いので、この後の説明は「出願書類」を使います。

出願書類の提出方法には2つあります。インターネットを利用した電子出願と書面による出願です。現在は多くが電子出願になっています。

また、企業によって異なりますが、手続きを特許事務所に依頼している場合には、出願前には主に技術担当が関与していて、出願後から事務担当が関与するというところが多いかもしれません。
出願が完了した後、事務担当者はどのようなことをするのかは後日ご紹介したいと思います。

出展:2020年度 知的財産権制度入門テキスト(特許庁ウェブサイト)
https://www.jpo.go.jp/news/shinchaku/event/seminer/text/2020_nyumon.html